Deep Rock Galactic: Survivor

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スペースドワーフの穴掘りFPSとして高い人気を誇る「Deep Rock Galactic」(以下、DRG)のスピンオフ作品。本作はゲームシステムを大胆に変更し、「Vampire Survivors」系、いわゆるバンサバ系のサバイバルアクションとして再構築されている。スペースドワーフが武器とツルハシを手に、エイリアンが巣食う地下世界へ降り立ち、資源を集めながら脅威を排除し、最終的に脱出を目指すという基本的な流れはDRGと共通している。

本編のDRGでは立体的で複雑な地下洞窟を探索するのが大きな特徴だったが、本作では視点が大きく変わり、探索は平面的なマップで行われる。いわゆるバンサバ系で、攻撃はすべて自動、プレイヤーが行う操作は移動のみとなっている。マップ自体は比較的開けた平面だが、各所に岩壁や鉱床が配置されており、ドワーフが近づくと自動的にツルハシで掘削を始める。この「壁を掘る」という要素が、本作を単なるバンサバ系に終わらせていない最大の特徴と言える。

壁を掘り進めることで、敵の包囲を回避したり、袋小路を作って敵を一方向からしか来られないように誘導したりと、地形そのものを戦略に組み込むことができる。鉱床にはDRGでお馴染みのナイトラやゴールドのほか、サブクエスト対象のモーカイトや希少鉱石なども登場する。鉱床は通常の壁よりも掘削に時間がかかるため、敵の接近状況を見極めて掘るタイミングを判断する必要がある。このリスクとリターンのバランスが、探索と戦闘をうまく結びつけている。

クラスはDRGと同様に4種類用意されている。ただし本作は協力プレイには対応しておらず、あくまで単独での任務となる。クラスごとに初期ステータスや使用できる武器に違いはあるものの、DRG本編にあったシールド、グラップリングフック、足場作成といった能力は登場しない。そのためクラス間の役割差はやや抑えめで、プレイ感覚の違いは主に武器構成によって生まれる。

DRG本編とは異なり、本作ではゲーム中に明確なレベルアップ要素が存在する。敵を倒したり鉱床を崩したりすると経験値のオーブが出現し、それを集めることでレベルアップする。レベルが上がるたびに、武器性能の強化や新武器の追加、能力強化などが書かれた3枚のカードが提示され、その中から1つを選択する形式だ。このシステムはバンサバ系ではお馴染みで、どの強化を積み重ねるかによってビルドが大きく変化する。

殲滅ステージは5階層構成になっており、各階層ごとに中ボスが配置されている。最終階層では中ボスが複数出現した後、ラスボス戦となる。各階層のボスを倒すとドロップポッドが降下し、30秒以内に乗り込めばクリアとなる。バンサバ系では無限に戦い続ける形式が一般的だが、本作では階層ごとに明確な区切りがあり、マップもリセットされる。最終階層をクリアするとゲーム終了となり、レベルアップや取得した武器・能力はすべてリセットされる。

それとは別に、ドリルドーザーステージも用意されている。こちらは3階層構成で、ドリルドーザーの燃料を集めながら左端から右端への到達を目指す内容になっている。3階層目ではオモロンハートストーンの採掘をドリルドーザーが行い、その間プレイヤーはひたすら防衛に専念することになる。なお防衛してなくてもクリアできないだけで、ドリルドーザーは破壊されないもよう。たぶん。

各階層クリア後にはショップがあり、ナイトラを使って武器系カード、ゴールドを使って能力系カードを購入できる。このため、単に敵を倒すだけでなく、マップを探索して鉱石を掘ることも重要な戦略となる。

死亡後、あるいはクリア後には、収集したゴールドや希少鉱石を使って恒久的な能力強化が可能だ。なおやられても集めたクリアしたステージまでの素材はちゃんと持って帰るのでご心配なく。さらに実績を達成することで新しい武器やアイテムが解禁され、次のプレイが少しずつ楽になっていく。この成長要素のおかげで、途中で倒されても無駄にならず、継続して遊ぶ動機付けになっている。ただし、すべて解禁してしまった後の目標設定はやや弱く、その点は今後のアップデートに期待したい。

壁を掘っていく動きや、DRGでお馴染みの武器・鉱石・演出が随所に盛り込まれており、原作を知っていると自然とニヤッときてしまう。本編DRGの要素とバンサバ系の快感を上手くミックスした作品であり、スピンオフとしても単体のゲームとしても、非常に完成度の高い一本だと思う。

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